ベトナムに進出する日本企業や、現地でビジネスを始めようとしている方にとって気になるのが「ベトナムの法制度ってちゃんとしてるの?」という点。
今回は、ベトナムの法制度がどれくらい整っているのか、日本とどう違うのかを紹介します!


ベトナムの法制度ってどんな仕組み?

ベトナムは日本と同じ「大陸法(成文法)」の国で、法律は条文で決まっています。
ただし、制度がスタートしてからの歴史は浅く、まだ発展途上の部分が多いのが現状です。

  • 国会が法律を作る
  • 各省庁がガイドラインを出す
  • 地方ごとに運用が微妙に違う

…といった具合で、一貫性にやや欠けるところがあります。


でも、ここ数年でかなり進化してる!

2023〜2024年にかけて、ベトナムはこんな改革を進めてきました:

  • 企業設立や税務手続きがオンラインで完結
  • 外国人にもわかりやすい英語ガイドの整備
  • 国際的な基準に合わせて法律の見直し

特に電子政府化は進んでいて、最近では会社設立、労働許可、通関などがかなりスムーズになっています。


日本との違いを比べてみよう

項目ベトナム日本
法律の整備状況基本法は整っているが、頻繁に改正安定しており改正は段階的
法律の解釈地方や役人によって差がある全国的に統一されている
裁判制度信頼性や中立性に課題も高い透明性と中立性が担保されている
外資への対応英語サポートなど改善中外資に対する制度が成熟
書類手続きオンライン対応進行中すでにデジタル化済みが多い

まだ残る課題も…

もちろん、まだまだ「日本と同じ」とはいきません。

  • 法律の解釈が人によって違う
     → A市ではOKだったのに、B市ではダメと言われる…なんてことも。
  • 裁判の透明性が不十分な場合も
     → 判決が読みにくかったり、基準が不明確なことも。
  • 汚職や非公式なコストが残っている
     → 最近はかなり減ってきたとはいえ、地方ではまだあるという声も。
  • 法改正が多すぎて追いつけない
     → 税法や労働法など、ほぼ毎年のようにルールが変わる。

それでも、未来は明るい

ベトナム政府は今後も「法の支配」や「外資の受け入れ強化」を掲げ、改革を続けています。

  • 半導体、AI、再生エネルギーといった新産業分野では、法整備もスピードアップ
  • EUや日本との経済連携協定(FTA)もあり、国際基準に合わせた法改正もどんどん進行中
  • 若い法曹人材が育ってきていて、将来的には信頼性の高い法制度へと期待されています

まとめ|ベトナムの法制度は「発展途上だけど急成長中」

  • 日本のような成熟した法制度と比べると、まだ課題は多いです
  • しかし、政府の改革意欲は非常に強く、法制度の改善スピードは東南アジアでもトップクラス
  • 最新の情報を常にチェックし、現地の弁護士や専門家と連携することが成功の鍵になります