コロナ禍を経て現在、日本企業のベトナム進出が増えていますが、
「日本と同じ感覚」でビジネスを進めようとすると、思わぬトラブルになることもあります。
文化の違いはある程度情報を得ていたほうがいいですね。
本記事では、2025年時点の最新情報をもとに、ベトナムのビジネス慣習を日本と比較しながら、紹介します。
1. 上下関係がとても大切!年上・上司への敬意はマスト
日本もある程度の上下関係はありますが、
ベトナムでは「年齢」や「役職」による敬意の表現がより重視されます。
たとえば、会議の場では年長者に一番に挨拶し、発言順も配慮が必要。
若手社員があまり意見を出さないのは「沈黙」ではなく「礼儀」なのです。
日本との違い
→ 日本では若手でも発言しやすい雰囲気づくりが評価されますが、
ベトナムでは「出しゃばっている」と誤解される可能性も。
2. ビジネスは“人間関係”がカギ。まずは信頼構築から
ベトナムでは、信頼関係を築くことがビジネスの第一歩。
いきなり「取引しましょう!」とメールや電話をしても、相手にされないこともあります。
紹介者を通しての訪問や、一緒にお茶や食事をすることが商談のスタートになることも珍しくありません。
日本との違い
→ 日本では「実績」や「資料の完成度」で信頼を得ますが、ベトナムではまず「人としての信頼」が優先される傾向です。
3. 交渉には時間がかかる|焦らずじっくり
ベトナムの商談では、「結論を急がないこと」がとても大切です。
日本的なスピード感で「この場で決めましょう!」と迫ると、相手は引いてしまうかも。
特に初回の交渉では、条件提示よりも「信頼構築」が主目的になることも多いです。
日本との違い
→ 日本では「迅速な意思決定」が好まれますが、ベトナムでは丁寧な段階的交渉が基本です。
4. 名刺交換や服装にも文化的なポイントが
名刺は両手で渡し、受け取ったらすぐに見るのが礼儀です。
また、服装はフォーマルが基本。
特に北部(ハノイなど)では保守的な服装が好まれます。
日本との違い
→ 名刺交換のマナーは似ていますが、ベトナムではより「形式」を重視します。
女性は肩や足元が露出しない服装が無難です。
5. テト(旧正月)前後はビジネスが止まる
有名ですがベトナム最大の祝日「テト(旧正月)」は、1月末ごろ。
この前後はほとんどの企業・工場が休業し、物流や対応もストップします。
日本との違い
→ 日本のお正月休みよりも長く、10日以上休む企業も珍しくありません。
スケジュール管理に要注意です。
6. 英語が使える人は増えているが、通訳は必須
若手ビジネスマンの中には英語が堪能な人も多いですが、
大事な契約や交渉では、専門の通訳を同行させるのが安心です。
日本との違い
→ 日本人は外国語に苦手意識を持ちやすいですが、ベトナム人は柔軟。
ただし細かいニュアンスは、やはり母語で確認するのが安全。
まとめ|違いを知れば、信頼が生まれる
ベトナムのビジネス文化は、日本と似ている部分もあれば、大きく異なる点もあります。
形式や人間関係を大切にしながら、焦らず丁寧に信頼を築くことが成功のカギといえそうです。