ベトナム情報マガジン(2018/08/25)
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2018/08/25配信

日越親善協会の副理事長を務めております木村章一です。

まず、私自身の自己紹介ですが、コンピューターメーカーで製造業を
中心に35年システムの導入や開発を行ってきました。2007年生産管理の
事業責任者となり、パッケージシステムをアジアで展開してまいりました。

アジアのなかでも注力したのがベトナムです。2013年にはホーチミンでの
フリーペーパー「アットサイゴン」誌に隔週で半年間、まんがで連載して
まいりました。

このようなことから、私はベトナム進出の製造業・流通業の概況や
基幹システム導入のポイントなどを順次発信させていただきます。

80年代後半にベトナム政府はドイモイ政策を決定し、外資誘致を推進し
日系企業から有望な投資国となったのはよく知られるところです。

ベトナムへ進出する日系企業の地域傾向ですが、北部ハノイは組立や機械を
中心とした重工業企業、南部ホーチミンは繊維や食品といったどちらかと
いえば軽工業が中心の進出状況です。

これは比較的資本主義風土の残る南部から繊維系の進出がはじまり、北部は
政府の経済発展政策で大企業誘致の活動をしたという経緯によるものです。
近年はダナンなど中部にも政府は注力し工業団地開発も進んでいます。

さて、ベトナムでのものづくりの状況はどうでしょうか。
大手製造業は日本と同じ自動化されたハイテク工場を運営されていますが
まだまだ安い人件費に依存した手工業的作業がベースであるのが実情です。

しかしながらベトナムでも確実に人件費が高騰してきており、このままでは
立ちいかなくなることが予想されます。このような背景もあり、工場で
効率よく在庫を減らしながらうまく操業するための生産管理システムの
導入がベトナムでも要求されるようになってきています。

「生産管理なんてまだまだ。うちは表計算ソフトで十分。システム入れるより
パソコンに詳しいナショナルスタッフを雇うほうがいい。」と工場立ち上げが
優先しているケースも少なくありません。生産量がどんどん上がってきて
表計算ソフトで追いつかなくなってきた時、生産管理システムの導入が
ままならないことに気づきます。

各人での入力がまちまちで何が正しいかわからない、どうも取引と会計の
情報が違う、等々。日本人スタッフの知らないところで業者と癒着があったり
高価な部品が管理している在庫数と合わなくなるようなことも起こります。

生産管理システムというのは、導入すればうまくコントロールできると
いうものではなく、役割と権限の分担のもとにものづくりを進める基本となる
ルール自体です。工場開設後、とりあえず表計算をナショナルスタッフに
丸投げするのでなく、基本となるシステムをまずは小さく入れて大きく育てる
進め方を推奨します。

今回は生産管理ということでお話しましたが、流通業における販売管理でも
まったく同じことがいえます。ベトナムの方は概してまじめで誠実な方が多い
ですが、日本人と同じ前提で進めるのでなく、その社会性や人間性を
理解するなかで、ルールを整えていくことが大切ですね。

日越親善協会の活動を通じてこのような情報を共有することは大切なことと
思っております。

何か相談事がありましたらお尋ねください。

【今月の内容は】

ベトナムのインターネット事情

ベトナムには3つの大手ブロバイダがあります。
・FPT
・Viettel
・VNPT
料金や品質は様々なプランがあり、予告なく変更されることもよくあります。
それぞれ最新の資料を集めて比較検討しましょう。

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